ブログトップ

My Style

kohphoto.exblog.jp

千社札(せんしゃふだ)のマナーとルール

a0130228_0281413.jpg

日本三大稲荷の一つとして有名な笠間稲荷神社は1350年を超える歴史をもつ由緒ある神社。今も笠間稲荷神社は年間を通して350万人の崇敬者が訪れている。

その笠間稲荷神社の一角に、七福神のひとつである「大黒天」が祀られている聖徳殿がある。
大黒天といえば、米俵に乗ったお姿が一般的だが、これは元禄時代以降のお姿であり、笠間稲荷神社の大黒天は、くくり頭巾、狩衣装姿で左肩に袋を背負い、右手に打ち出の小槌を持った本来のお姿をしているとのこと。 大黒天の御神徳は福徳成就・財宝授与。食糧を司る神で福徳や財宝を与える神として信仰されてきた。
a0130228_0291797.jpg

昔から神社や仏閣において千社札を見かける機会は多い。
場所によっては、芸能人や力士のものを見ることもでき、その洗練されたデザインなどは見ていて飽きさせない魅力をもっている。

では、そもそも千社札とはどうして神社などに貼られるようになったのか。

その歴史は古く、元々は願いや歌などを木札にしたため、神社仏閣に納札する風習だった。
江戸時代に入ると、霊場詣りに来た人々が幸運を祈願するととともに、自分が来た証として、社寺の柱、扉、天井などに自分の出身地や姓名・雅号などを一番目立つ所(人見)に貼った、ことが現在でも続いている。

千社札の材質は、手漉きの柾版大奉書を短冊形に切った紙片に木版墨1色摺りを施したものであり、大変高価なものである。現在ではそれを創る職人もごく僅かで、手刷りの本物は数十枚で数十万円もするという。

千社札の貼り方としては、最低限のマナーとルールを守ることが大切です。
神社仏閣だからといってどこに貼っても良い訳ではありません。訪れた寺社で納経・奉拝をした後、札を貼らせてもらう許可をいただきます。貼ってよい所が決められている場合は、そこに貼ります。また、他の人の納札の上に重ね貼りしないこともマナーです。天上や柱の上の方など、手の届かないところは「振り出し竿」という継ぎ足し式の竿を使って貼ります。
a0130228_0283076.jpg

最近ではコピー用紙の裏に糊の付いたタック紙やシール状になっているビニール製の千社札も多く、パソコンやゲームセンター等に設置されている専用の機械で手軽に作成できるようになり、様々な個々の楽しみ方ができるようになりました。

しかし、このような千社札が近年の神社仏閣の木造建築を痛めているのです。
笠間稲荷神社でも例外ではなく、最近はビニールの合成糊を使ったものが数多く見かけられます。それを剥がした後には無惨にも合成糊の跡がくっきりと残ってしまいます。

昔は、そくい【続飯】 =飯粒をへら状のもので押しつぶし練って作った糊が使われていました。現在ではそういった糊を入手することは困難なので、デンプンや米などの植物性の糊を探して貼らなければなりません。

神社仏閣は長年、人々の神様として崇敬されてきました。その歴史や文化を後世の方々にも引き継いでいくためにも、少しのマナーで現在の神社仏閣の建物を守っていただけたらと思います。
また、マナーが守れないままでいると千社札を貼る場所がなくなってしまう可能性もあります。現に千社札禁止という社寺も数多くあるのです。

最後に、千社札を見る楽しみ方...
千社札は紙に墨で手書きしたり、紙に墨で木版印刷されたものでその都度糊で貼りつけられ、その後風雨にさらされ紙が朽ちてなくなり文字だけが残るのを「抜け」といいます。その状態の美しいものを「抜け」がいいなどといって賛美されたそうです。上の写真は非常に「抜け」の良いものです。下地の木目がきれいに出てとても雰囲気のいいものです。

もう一つの愉しみは、そのデザインや文字を見るものです。千社札の文字は、歌舞伎で使われる勘亭流や、寄席で使われる寄席文字、相撲の番付表の相撲文字などがありますが、これらを総して江戸文字といいます。千社札には力文字または籠文字と呼ばれる力強い文字がよく用いられます。とても迫力があるものです。

※今回、千社札に関する情報は様々なサイト様を参考に書いている部分もあります。不都合な表現や内容がありましたらお知らせください。
[PR]
by photo-st | 2009-09-10 22:26 | 風景
<< LEICA BARNACK (... 笠間焼のオブジェ「氷 芽」 >>